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自然の心地良い風を感じて暮らすエアコンに頼らない、程よく涼しい平屋
L字型に建てられた住戸の北側には、LDKとご夫婦の寝室が収まる。夜間は格子戸を閉めて風通しを確保
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2017.07.20

自然の心地良い風を感じて暮らすエアコンに頼らない、程よく涼しい平屋

暑い街として知られる埼玉県熊谷市で、断熱材やエアコンに依存しない家づくり。かつての日本家屋の構成や素材づかいに倣い、季節や時間帯を問わず快適な住環境を実現。

TRIP
63

以前は熊谷市内の中古一戸建てに住んでいた田島さんご夫妻。いずれは家を建てたいと建築雑誌で研究していたある日、1軒の住宅に釘付けになった。
 「敷き瓦の土間や梁を見せたダイナミックな空間がとても新鮮で、自分たちもこんな家に住みたいと思いました」とご夫妻。その住宅を手掛けた設計事務所「きらくなたてものや」と施工を担当した岡部材木店に家づくりを依頼した。

物件データ 所在地/埼玉県熊谷市
面積/127.25m²
リノベーション竣工年月/2014年6月
設計/日高保(きらくなたてものや)
www.kirakunat.com
設計/岡部材木店
zaimokuten.com

新しい住まいへの要望は、前述以外にも、「エアコンをなるべく使わない生活をしたかったので、風通しの良い涼しい家にしたいと伝えました。L字型の平屋造りや、木をふんだんに使うことも希望していました」(奥さま)
 設計を担当した日高保さんは、設備機器に頼らず快適に暮らせる家にするために、あえて壁に断熱材を施さない工法を選択。内外真壁構造にして、壁材に荒壁土を使うことを提案した。

周囲を田んぼに囲まれた平屋住宅。植栽豊かな石畳のアプローチが家族や訪れる人を出迎える
リビングの板間は子どもたちのプレイスペースになっている。庭に面した開口には障子戸も設けられ、太陽の日差しを優しい光に変える

「土壁は熱を蓄える力があるので、夏や冬の急激な温度変化を抑えてくれるのです。また、調湿作用にも優れ、湿度を一定に保つ効果もあります」(日高さん)
 開口部には外の景色と風をたっぷり取り込む幅広の引違い窓を採用し、防犯しながら夜間の通風・換気ができる格子戸も設置。他にも、日 差しをコントロールする軒の出、夏はひんやり心地良く、冬は太陽の日差しを蓄熱する敷き瓦の土間など、自然の恵みを有効利用する工夫を随所に盛り込んでいる。

涼感をもたらす敷き瓦の土間。冬には陽当りの良い土間が蓄熱体となり、長時間室内を暖め続ける
玄関から板間のリビングの向こうに庭が見える。障子戸を開け放つと家中に風が通る

土間に張った敷き瓦は、屋根と同じ瓦を焼いたものです。焼きむらで1枚1枚表情が違う瓦が並んでいる様子が美しく、とても気に入っています」(奥さま)
 「3年前の夏にこの家に引っ越してきて、今 までの家の暑さは何だったんだ!と思うほど涼しくて感激したことを覚えています。今もほとんどエアコンをつけずに、自然の風の程よい涼しさで気持ち良く暮らしています」(ご主人)

LDKの出隅に柱を入れず、引違い窓で開放できるように設計。室内に居ながら景色との一体感を楽しめる
キッチンカウンターはクリの木のオイル仕上げ。シンクには銅板を使った。レンジフードは鉄で製作
text_ Sayaka Noritake(colonna) photograph_ Akira Nakamura
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