アパートメント、ショップ、オフィス機能が一つになった新しいシェア型複合施設
6階のダイニング。居住者だけでなく、オフィスを借りている人も使える情報交流の場。パーティーも開かれる
2017.02.20

アパートメント、ショップ、オフィス機能が一つになった新しいシェア型複合施設

建物内に内包されたさまざまなコンテンツやモノ、コトを大勢の入居者でシェアする暮らし。住人同士の交流を通じて住まい、仕事、娯楽をより楽しく

TRIP
58

若者の街、渋谷区原宿に建つ「THE SHARE」は、企業の独身寮だった、当時築48年の建物をリノベーションしたアパートメント、ショップ、オフィス空間を併せ持つシェア型複合施設。

物件データ 所在地/東京都渋谷区
面積/3,822.91m²
リノベーション竣工年月/2011年11月
総合企画・運営/㈱リビタ
www.rebita.co.jp

「当社はこれまで中古住宅や遊休化した建物など、さまざまな不動産ストックの再生活用を手掛けてきました。シェアハウスでも、住人の間に豊かな人間関係ができて、いろいろなコラボレーションが生まれています。次の段階として、住宅だけでなく、オフィスやショップなども取り入れた複合施設をつくったら、もっと面白いことが起こるのではと、企画しました」

明治通りに面した角地に建つ。1階にはカフェ、ショップなど、コミュニティー性の高いテナントを誘致
3~5階がアパートメントフロアで、3階は女性専用。各階にトイレ、シャワーブースがある

そう話すのは、企画担当の井上聡子さん。地上6階+地下1階の建物内には、1階にテナントショップ、2階にオフィス、3〜5階にワンルームのアパートメント64室が収まり、6階には居住者用のキッチンやダイニング、ライブラリー、ラウンジ、シアタールームといった贅沢な共用スペースを備えている。

広いスペースと本格的な設備がある共用キッチン。休日は大勢で料理をすることもある。食器やキッチン家電も完備
6階のライブラリー。本は居住者なら誰でも読める。勉強会が開かれることも

居住者は主に20代後半から30代の単身者。その中の一人、2015 年に入居した建築事務所に勤める阿部彩華さんは、「仕事で遅く帰ってきても、ラウンジやライブラリーに行くと誰かが居て、おしゃべりしたり、お茶をしたり、時には食事の仲間に入れてもらったり。とてもアットホームな雰囲気です」と、シェアメイトと共に過ごすオフタイムを楽しんでいる。

4階にある阿部さんの個室。7.6畳で洗面所、クローゼット、デスク、ミニ冷蔵庫、ベッドを完備

「THE SHARE」では、居住者同士のコミュニケーションにフェイスブックを活用している。例えば、「これからシアタールームで〇〇を観ます」と投稿すると、共感した住人たちが集まってドラマや映画を観たり、「休日に○○に行きます」と告知して、皆でドライブに繰り出したりすることもある。(中斉さん)

会員制のシェアオフィス。壁際は固定デスク、フロア中央はフリーデスク
6階のシアタールーム。上映される映画やドラマの内容が住人同士内のフェイスブックで告知されることも

 また、ラウンジは、オフィス利用者も使うことができ、住人とも気軽に交流している。いろいろな仕事や趣味を持った人たちが時間を共有し、自分一人では得られない情報やスキルをゲットしながら、刺激的な毎日を送っている。

スタイリスト・熊谷隆志氏がデザインした屋上ガーデン。パーティーやイベントなど、使い方は自由
text_ Sayaka Noritake(colonna) photograph_ Akira Nakamura,ReBITA
取材協力

HOMETRIP Styles of living

  • <
  • /
  • <
close
prev
next
athome
このサイトに掲載している情報の無断転載を禁止します。